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「うーん……個人の戦闘力は上がっているんだけど」  一枝は白髪頭を抱え、悩んでいた。机の上には、四枚のプロフィール。一枚を除き、いずれの成績も右肩上がりで上昇している。ただ、四枚に共通している事項が、一つだけある。  チームプレーに難有り。  対仮想共鳴体とのチーム戦の成績が、個人戦よりはるかに悪いのだ。『インヴィテイション』は大概、チームを組んで活動する。どんなに実力の高い者でも、二人以上で行動するのが常。  個人戦だけが良くても、チームとして戦えなければ、『インヴィテイション』として優秀だとは到底言えない。  「……勇樹君が足を引っ張っている……っていう単純な問題じゃないんだよね」  勇樹の能力が他の三人より劣っている事は否定しない。しかし、 「誠二君はスタンドプレーをするし、白名さんは自己主張出来ないし、朱実ちゃんは『グリンガム』のコントロールがおぼつかなくて味方を攻撃する事が多々あるし……個人戦だと、ちゃんとコントロール出来るのに」  他の問題も、無視できない程大きいのが実情。 うーん、と天井を見上げて、一枝は一言。 「まずは、誠二君にチームプレーの必要性を知ってもらうのが、一番手っ取り早いよね」  他は能力的な問題なのだ。そう簡単に解決出来る問題ではない。  ……もっとも、誠二の性格も、簡単に変えられそうにないが。 「……ここは一つ、ガツンとやってみますか」  吉と出るか、凶と出るかはわからない。  わかっているのは、このまま手をこまねいていても、どうしようもなさそうという事だけ。  気が進まなそうに、はあ、と一枝は溜息をついた。