インビ2
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「くそ! 何様のつもりだあいつは!」 「いくらなんでもあんな言い方無いじゃない!」  誠二と朱実は共にギャーギャー騒ぎつつ、重力制御ブーツを履いている。  香もやや張り詰めた表情で手甲や肘当て、膝当てを装着していた。やはり不機嫌なのだろうか。 「おい、一枝さんに一泡吹かせないか?」  ドアの背もたれによりかかる勇樹の一言に、 「うるさい! 一番弱い奴が何を言う!」  ストレスをそのまま吐き出した。  だが勇樹は両肩を竦め、 「それは否定しねえよ。俺は今の所、この四人の中で一番弱い。けどな」  お前一人で、一枝さんに勝てるか?  どうしようもない事実を突きつけた。  誠二は無言で勇樹を睨む。 「しかたねえんだよ。一枝さんは五年も『インヴィテイション』やってんだ。サシで、スクールにまだ入学して二ヵ月程度しか経たない俺達が勝てる道理は、そもそも無いんだよ」 「……なによ、勝負を諦めるっていうの?」  模擬戦用の『グリンガム』片手に非難がましい朱実の言葉。それに勇樹は吐息を一つつく。 「サシで、って俺は言ったんだぜ? 俺達は何人いるんだよ?」 「……作戦でもあるんですか?」  それまで黙ってダメージ判定用の赤いジャケットを着込んでいた香の問いかけに、 「ピンチの時こそ、チャンスありって昔から言うだろう? 一口乗るかい?」  勇樹は浮力調整マントを手に片目を瞑ってそう言った。