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「!」
いつのまにか、誠二に背後を取られていた。『R2』が作っていた結界を短刀で破壊されるのと同時に朱実も突っ込んでくる。
だが一枝は後ろから首を突き、胴を薙ぎにかかっていた誠二の攻撃をすんでのところでかわし、その右腕を絡め取り、誠二を床に這いつくばらせる。
そして誠二の右手から奪った短刀で彼の胴を手早く突く。
〔bP、栗山誠二、戦闘不能〕
「なっ……!」
瞬時についた決着に、絶句する誠二。
だが、機械的な音声が紡がれても、戦いは終わらない。
(でも、この状況で、『グリンガム』全部はかわせない! 私達の勝ちよ!)
前方から迫る朱実の『グリンガム』。その多角的な攻撃を迎撃するのは至難だと判断した一枝は、足元にいた誠二を、朱実のいる方向に蹴り飛ばした。
これに慌てた朱実は、『グリンガム』の攻撃をすんでの所で停止。蹴り飛ばされた誠二の体を避ける事は出来ず、受け止めた結果、一枝に接近を許してしまう。彼女の左手には誠二から奪い取ったの短刀。それを、朱実とは全く関係の無い真横に薙ぐ。
カイィン、と甲高い金属音が響く。真横から隙を伺い、瞬時に間合いをつめてきた香の手甲を弾いたのだ。そして、彼女の間合いから後退。
朱実は、この時ようやく『グリンガム』を再起動させ始めたが、
「遅いよ」
一枝がぼそり、冷たく呟く。朱実の頭上には、『R2』。実戦であれば強力な電磁波が放出されるが、模擬戦で出るのはダメージを数値化させる信号のみ。
〔bR、原朱実、戦闘不能。速やかに戦場から離脱して下さい〕
「そ、そんなぁ!」
朱実が嘆くのとほぼ同時に、彼女の背後から人影が出て来た。『R2』の一個を足止めしていたはずの勇樹が銃を、二つ構えている。
少し離れた左側面に香がいるため、迂闊に動くと隙をつかれると判断した一枝は、銃撃を最小限の動きで回避しようと行動し、
パシャァ!
目前が、真っ赤に染まった。、
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